2024-08-19 - 監修者 : タハミド モイヌル

ムスリムの人と働く時の注意点

ムスリムの人と働く時の注意点               

ムスリムを受け入れる際には、マナー違反が信頼関係の崩壊につながる可能性があります。イスラム教特有のルールや注意点を理解しておくことが重要です。特にお祈りの時間など、宗教的な習慣に配慮することが、円滑な業務運営と信頼関係の構築に繋がります。ここでは、ムスリムの方と働く上で注意すべきポイントについて解説します。


①握手は右手で行う

初めて一緒に仕事をする相手に握手を求めることは一般的ですが、ムスリムの方との握手には注意が必要です。イスラム教では左手は不浄とされているため、たとえ左利きの方でも右手で握手を行うよう心がけましょう。また、基本的にイスラム教では異性間での握手は行わないため、異性の場合は握手を求めないようにしましょう。相手が握手を求めてきた場合のみ、軽く触れる程度で行い、しっかりと握ることは避けましょう。
②電話をかける際の時間には十分に注意が必要です

ムスリムにとってお祈りの時間は非常に神聖であり、誰であろうとこの時間に邪魔をすることは避けるべきです。そのため、お祈り中の時間帯には電話をかけることは控えましょう。お祈りは早朝から夜までの間に5回行われ、一回のお祈りにかける時間は5〜10分程度です。ただし、個人差があるため、事前に具体的な時間を確認することが望ましいです。
③夏場の空調管理
ムスリムと仕事をする際の注意点として、空調管理が重要です。イスラム教の教えでは、女性は肌を露出せず、室内でもニカブやヒジャブと呼ばれる布で髪を覆い、長袖を着用することが求められます。そのため、夏の暑い時期でもムスリムの女性は厚着をしています。このような状況では、熱中症のリスクが高まるため、職場内に涼しい場所を設けるなどの配慮が必要です。


企業の対応事例                   

ある日本企業では、イスラム教徒の技能実習生をサポートするために、柔軟な制度や配慮を導入しています。具体的には、オフィス内にプライベートスペースを設け、1日5回の祈りに対応できる環境を整えています。また、ラマダン期間中には、会議や仕事の締め切りについて配慮し、技能実習生にその旨を周知しています。さらに、社内でラマダンの体験を呼びかけるなど、異なる宗教への理解や認識を深める取り組みも行っています。


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この記事の監修者

ピクト株式会社

代表 タハミド・モイヌル

バングラデシュ出身。日本に住んで25年。2018年に日本とバングラデシュの架け橋を 目標にジャパン・バングラ・ブリッジ・リクルティング株式会社を設立し、同社代表取締役に就任、現在に至る。
著書に「バングラデシュ成長企業バングラデシュ企 業と経営者の素顔」 (カナリアコミュニケーションズ刊)がある。
教科書に日本語 N5(グロ ービッシュメソッド)がある。これまで10年以上にわたり、バングラデシュの人材に関するご相談に対応してまいりました。外国人材に関するお悩みやご相談がございましたら、ぜひお任せください。皆様が信頼できる優れた人材を募集できるよう、全力でサポートいたします。


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